膣から音がする？ 膣ナラの原因と対策

 

「膣ナラ」という現象をご存じですか？ 名前に「ナラ」とありますが、おならではありません。

 

でも、膣からおならのような音が出るため、経験するとドキッとしたり、「恥ずかしい」と感じてしまったりする方は多いでしょう。

 

今回は膣ナラの原因と、音が鳴らないようにするための対策について、解説していきます。

 

※注）「ちつ」の解剖学的に正しい表記は「腟」ですが、この記事では一般的な表記である「膣」を使用します。

 

 

膣ナラとは

 

何らかの要因で膣内に入った空気が、膣を締めたりセックスでピストンをしたりすることで漏れ出て、おならのような音がしてしまう現象を「膣ナラ」と言います。

 

腸内で発生したガスであるおならは、状況によってはニオイを発生させますが、膣ナラの場合は外から入った空気が出ただけなので、物理的な音が鳴るものの、おならのようなニオイはありません。

 

膣ナラは医学的に病的な異常ではなく、多くの女性が経験する現象です。

 

基本的には、心配する必要はありません。

 

 

膣ナラの主な原因

そもそも、なぜ膣に空気が入るのでしょうか。膣ナラが起こる原因を探ってみましょう。

 

 

運動やストレッチによるもの

 

運動で股関節や骨盤周りの筋肉を動かすと、物理的に膣が開いたり閉じたりするので、空気が入りやすくなります。

 

特に、ヨガやピラティス、ストレッチ、スクワットなどの運動は空気が入りやすく、例えば骨盤を高く上げるポーズや、股関節を広げるストレッチをするタイミングに、膣内に空気が入り込むことがあります。

 

自覚のない状態で膣内に空気が入り、その後に体勢を変えたり力を抜いたりした瞬間、空気が膣内から押し出されて膣ナラが出てしまう可能性があるでしょう。

 

 

挿入中・ピストン運動中に膣に空気が入った

セックス中のピストン運動で入り込んでしまった空気を、さらにピストンで押し出したり、体勢を変える際に力が入り空気が押し出されたりすることで、膣ナラが起こります。

 

特に挿入の際に脚の角度が大きくなる体位や、男性器の出し入れのストロークが長くなった場合に、空気が入りやすくなります。

 

例えば、脚を広げる上に激しいピストンがしやすい騎乗位や正常位は注意が必要です。

 

また、リラックスした状態で膣が広がっている場合も、膣内に空間ができやすくなるため、空気の出入りが起こりやすくなるでしょう。

 

 

出産や加齢による骨盤底筋の変化

 

出産や加齢によって、膣や尿道、肛門を支える筋肉である骨盤底筋が緩むと、膣の開閉をコントロールしにくくなり、空気が入りやすくなります。

 

出産時には、赤ちゃんが産道を通ることで膣や周辺の筋肉が大きく伸ばされ、骨盤底筋がゆるんだ状態になります。

 

個人差はありますが、回復に時間がかかる場合もあります。

 

また、年を重ねると全体の筋力が低下するため、膣の締まりも弱くなり、空気が入りやすく、また溜まりやすくもなります。

 

さらに、閉経後は女性ホルモンの減少により、膣の弾力が低下する傾向にあるため、緩んだ状態になり「膣ナラ」の頻発につながることもあります。

 

 

日常動作で起こることも

特別な動きだけでなく、日常の何気ない動作でも膣に空気が入り、膣ナラの原因になることがあります。

 

例えば、イスや床から立ち上がる瞬間や、しゃがむ、大きく開くなどの脚を大きく使う動作をすると、骨盤の位置が変わったり膣が開いたりして、膣内の空気が出入りする可能性があります。

 

また、ぴったりと体に沿うタイトな服を着ていると、膣内の空気が外に抜ける際に、空間がないことから、音が目立つこともあるので、気になる場合はゆったりとしたボトムを選ぶことをおすすめします。

 

 

膣ナラの対策方法

日常生活やセックス、運動で起こりやすい膣ナラですが、一般的な現象とはいえ、できれば避けたいものですよね。

 

そこで、膣ナラの予防対策について見てみましょう。

 

 

膣トレ（骨盤底筋トレーニング・ケーゲル体操）を行う

「膣トレ」で骨盤底筋を強化することで、お互いの性的満足度を向上させたり、尿失禁の予防・改善、冷え性や便秘の解消、そしてダイエットに活かしたりなど、多くのメリットが期待できます。

 

膣トレで膣の締まりをアップさせれば、頻繁な空気の出入りを予防できるため、膣ナラ対策としても活用できます。

 

膣トレにはいくつか方法があり、寝る、立つ、座るなど、どんな状態でも気軽にトライできるため、家や職場、移動中などでも、こまめにトレーニングができます。

 

基本的には、お尻や太ももの筋肉全部に力を入れず、肛門、膣、尿道とピンポイントで筋肉を意識して力を入れることで、骨盤底筋を鍛えていきます。

 

動きは女性器周りのみなので、人がいる場所や、ちょっとした家事の最中、寝る前のストレッチのプラスアルファなどで気軽にやってみましょう。

 

また、本格的に膣トレをしたい方は、スクワットをしながらなど筋トレと合わせて効率的に取り入れることも可能です。

 

さらに、膣トレ専用のグッズを使えばより本格的に鍛えられるでしょう。

 

おすすめアイテム：iroha Healthcare ケーゲルチェッカー

 

 

腟トレを行うにあたって、現在の自分の膣の状態を知ることも重要です。

 

ケーゲルチェッカーでは、骨盤底筋の筋力と骨盤底筋がうまく動かせているかが手軽にわかります。

 

これによって膣トレの成果が可視化でき、適切なトレーニングの継続にもつながります。

 

 

iroha Healthcare ケーゲルチェッカーは下記でも詳しく紹介しています。

 

また、膣トレの詳しい方法を以下のページでご紹介しています。動画もありますので、ぜひトライしてみてください！ 

 

 

姿勢や動きを意識する

 

膣ナラを防ぐには、普段の姿勢や動作から意識することが大切です。

 

猫背や反り腰など、悪い姿勢を続けると骨盤の歪みを引き起こし、膣内に空気が入りやすくなります。

 

骨盤を安定させ、正しい姿勢を保つためにも、普段から座るときは骨盤を立て、背筋を伸ばすことを意識しましょう。

 

そのためには、ある程度の筋肉も必要です。日常的に筋トレや運動をして、正しい姿勢を保つための体作りを心がけてみましょう。

 

また、立ち上がる・しゃがむ・脚を大きく開くなどの動作をするときは、骨盤底筋をキュッと締めるように意識すると、空気の出入りを防げます。

 

普段はもちろん、ヨガやストレッチの時も、勢いよく動かず、ゆっくりとした動作を心がけると膣ナラの発生を抑えられるでしょう。

 

 

医療機関へ受診が必要な場合

膣ナラは、基本的には生理現象なので、病気の心配をする必要はありません。

 

しかし、膣から出る空気に異常なニオイがあったり、おりものが増えたりといった現象もあるようであれば、何らかのトラブルがある可能性も考えられます。

 

さらに、セックスの際に膣ナラだけでなく、痛みや違和感がある場合なども、婦人科系の病気やトラブルが隠れているかもしれません。

 

こういった症状がある時は、トラブルが悪化する前に、早めに婦人科を受診しましょう。

 

また、膣ナラとともに、尿漏れや湯漏れ（湯舟に入った時にお湯が膣から漏れる現象）など、膣のゆるみによる悩みや違和感があるケースも、婦人科で相談してみてください。

 

子宮脱など、骨盤底筋のゆるみによって起こる病気を防ぐことにつながるかもしれません。

 

 

膣ナラは多くの女性が経験する生理現象。膣トレで予防を

 

膣に入った空気が出ることで、おならのような音が出る「膣ナラ」。

 

生活をしていて自然に起こる生理現象ではありますが、不意に恥ずかしい思いをしたくない方は、日常の動作や膣トレを意識して、膣に空気が入るのを防ぎましょう。

 

基本的には病気ではないですが、もし膣ナラとともに、女性器周りになんらかの不快感や違和感がある場合は、早めに医療機関に相談してくださいね。

 

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